一見すると無色透明で区別がつかない水素ガスですが、その中には製造履歴を示す"痕跡"が残されています。
カーボンニュートラル社会の実現に向け、次世代エネルギーとして大きな期待を集めている水素ガス。
燃焼してもCO₂を排出しないことから「クリーンエネルギー」として注目されていますが、実は水素そのものがクリーンなのではなく、「どのように製造されたか」が重要であることをご存じでしょうか。
水素は製造方法によって大きく分類されます。
天然ガスなどの化石燃料から製造されるものは「グレー水素」、
発生したCO₂を回収・貯留するものは「ブルー水素」、
再生可能エネルギー由来の電力を用いて水を電気分解して製造されるものは「グリーン水素」
と呼ばれています。
近年、水素の利用拡大に伴い、「その水素は本当にグリーン水素なのか」を客観的に評価するニーズが高まってきました。


実は水素の製造方法や原料の違いは、水素中に含まれる安定同位体(¹H、²H:重水素)の比率にわずかな差として現れます。
この違いを測定するのが、安定同位体比分析(IRMS:Isotope Ratio Mass Spectrometry)です。
安定同位体比分析を用いることで、
・製造原料の違いの評価
・水素の起源推定
・水素サプライチェーンにおけるトレーサビリティ確認
・地下天然水素資源の研究
などに活用することができます。
もちろん、同位体比分析のみで製造方法を完全に証明できるわけではありませんが、各種認証情報や製造履歴と組み合わせることで、
水素の由来を評価するための有効な分析手法の一つとなります。近年は欧州を中心にグリーン水素認証制度の整備が進んでおり、
水素の「見える化」を支える分析技術として同位体分析への期待も高まっています。
昭光サイエンスでは、約30年にわたり安定同位体比分析の受託サービスを提供しております。
水素ガスをはじめ、各種ガス、液体、固体試料について、前処理から測定、データ解析まで一貫して対応し、
お客様の研究開発や品質評価をサポートいたします。
また、安定同位体標識ガスや各種標準品の販売も行っております。高圧・常圧ガスの充填、小分け供給、混合ガス調製などにも
対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
アプリケーション
「水素ガスの起源を安定同位体比分析で判別」
市販の水素ガスを分析し、製造方法の推定が可能か検証しました。
関連アプリケーション
「質量分析に用いる安定同位体試薬(標準品)」
「安定同位体比測定用ワーキングスタンダード」
関連製品
安定同位体ガス
・安定同位体混合ガス
・重水素ガス(D₂)
・HDガス
・各種標識メタンガス

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