CHDF(Capillary Hydrodynamic Fractionation)は粒子をサイズごとに分級し、検出することにより粒度分布を測定する画期的な装置です。
一般的に光散乱を用いた原理の場合、粒子径が大きいほど光散乱強度が増し、多分散系のサンプルでは非常に解析が複雑になり、分布の広いサンプルの正確な粒度分布測定は期待できなくなります。
CHDFは、粒子を大きさごとに分級することにより、多分散系のサンプルをより正確にかつ高分解能に測定することができます。
粒度分布測定の結果を品質管理に利用する際には、平均粒子径及び標準偏差のみならず詳細な分布形状の識別が、製品の良品と不良品の判定には重要となるため、CHDFのような粒度分布の演算処理に仮定法を用いない装置が有効となります。
キャピラリー管中を流れる流体は、ポアズイユ流れにより、管壁に近いほど遅く、遠いほど早い流れになります。そこを流れる粒子は、大きなものは平均的に早い流速中を、小さなものは平均的に遅い流速中を流れていきます。その為、移動速度の違いによりサイズ別に粒子を分離することができます。CHDFは、この現象を利用してサイズ分離した粒子をUV検出器で検出し、各々の溶出時間から粒度分布を計算します。
粒子径測定範囲 | 5 nm~1 μm |
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対応溶媒 | 水系のみ |
必要試料量 | 0.1 mL以上 |