ペプチドのキャラクタリゼーション

バイオテクノロジーの出現により、組み換えDNAで誘導されたタンパク質の研究が中心になっています。 最近では蛋白製剤を置き換えるか、補う治療薬用のペプチドを探索することへの関心が高まっています。

最近の研究で、miniDAWN(r)多角度光散乱検出器(MALS)は分子量1000ダルトンより小さなペプチドのオンラインでの分子量決定をするのに非常に強力であることが証明されました。 図1はタンパク質とペプチドの混合物から得たクロマトグラムを示しています。 miniDAWN(r)検出器とWyatt/OptilabDSP検出器の両方からの信号が同じ図に描かれています。 本分析ではToso HaasのGFCカラム(G2000WXL)*を使用し、miniDAWN(r)を付加することにより関心のある全てのピークについてワイアット社のASTRAクロマトグラフィーソフトウエアを用いることにより迅速に分子量の情報を得ることができます。

MALS測定により決定された4つのメインピークの分子量が図2に描かれ、表1にリストされています。 それぞれの屈折率増分(dn/dc)値はOptilabDSPを用いて測定しました。 MALS分析によって決定された分子量はペプチドとタンパク質のアミノ酸配列から計算された分子量と比較された。 表1に示すように、相対標準偏差は3%以下であった。 結果はこのSEC-MALS法が迅速で便利であると同時に、絶対的にペプチドとタンパク質の分子量を決定する強力な武器になることを示しています。
*Shodex Protein KW-802.5を使用されることをおすすめします。

表1:ペプチドと蛋白の分子量値

 

Peak
No.
Protein Molar Mass [D] RSD of miniDAWN
Peak Name Sequence miniDAWN 3-runs
1 Bovine serum albumin, BSA 67,000 64,300±700 1%
2 Lysozyme 14,300 14,600±300 1%
3 Bradykinin 1,060 1,090±10 2%
4 Leu-enkephalin 556 592±6 3%

ASTRAで収集されたminiDAWN(r)とRI検出器によるピーク

図1:ASTRAで収集されたminiDAWN(r)とRI検出器によるピーク。検出器2はminiDAWN(r)の90°の信号でありAUX1はOptilabの信号

同定された4つのminiDAWN(r)でのピークについての分子量対溶出容量の関係

図2:同定された4つのminiDAWN(r)でのピークについての分子量対溶出容量の関係

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