濃度のアグリゲーションへの影響

タンパク質の働きは、タンパク質そのものによる以外に環境条件によっても異なります。 タンパク質の自己会合やアグリゲーションは通常よく起こることであり、タンパク質の働きを理解する上で非常に重要なことです。 多くのタンパク質の場合、自己会合の程度は濃度と使用されるバッファーによって変わります。 会合の経路を特定するためおよび化学量論的に決定するためには、タンパク質のアグリゲーションの濃度依存性を測定する必要があります。 このための理想的な方法は、DAWN DSPまたはminiDAWNを用いてタンパク質の分子量を直接測定することです。 (例えばタンパク質の形状についての仮定を設けずに測定することができます。)

DAWN DSP は、モノマーの分子量が75,000ダルトンのタンパク質のアグリゲーションに対する濃度の影響を測定することができます。 最初に一番濃度の高い試料の測定を行い、試料を徐々に希釈して測定していきます。

図1は、一番濃度の高い試料によって得られたプラトー中の1つのスライスのDebyeプロットを示します。 分子量と分子サイズは、プロットの切片と傾きから求めることができます。 図1の左下部に表示されている、その他のプラトーは異なる濃度の試料に対応します。

図2は、試料の濃度を30μg/mLから1mg/mLに変化させた場合の分子量を示します。 図22から分かるように、このタンパク質は、低濃度ではモノマーですが、700μg/mL以上の濃度ではヘキサマー(6量体)であることが分かります。 この結果は、グルタアルデヒド高架橋法による結果とも合致します。 2成分の平衡定数と速度定数についても、同じようにDAWN DSPまたはminiDAWNによって測定することができます。

図1:ある濃度のプラトー中の選択された1つのスライス(矢印)のDebyeプロットを示します。 このスライスについて、ASTRAは分子量、分子サイズ及びそれらの誤差を計算します。

図2:タンパク質の分子量を濃度の関数としてプロットしました。 これより、濃度が上昇したときにタンパク質の分子量がどのように変化するかがわかります。

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